IDGs(Inner Development Goals)で表明されている23のターゲットスキルをカテゴリーごとに日本語で紹介します。
1. Being(自分のあり方)
- 内なるコンパス(羅針盤)
- 全体のためになる価値観や目的に対して、深く体感した責任と コミットメントの感覚(主体的にかかわる感覚)を持っていること
- 誠実・真摯で、本物である
- 誠実さ、正直さ、統合された自己一貫性を持って行動することへ のコミットメントと能力
- オープンさと学ぼうとする意欲・姿勢
- 好奇心という基本的な意欲・姿勢を持ち、進んで自分の弱さをさ らけ出し、変化や成長を喜んで採り入れること
- 自分を理解する力
- 自分自身の考えや気持ち、欲求に内省的につながることができる こと。現実的な自己イメージを持ち、自分を律する能力を持っていること
- プレゼンス(今ここに在ること)
- 今ここにいて、決めつけをせず、オープン・エンドの(結論や答 えがない)状態でいられる力
2.Thinking(考える)
- クリティカル・シンキング(思考の偏りに気づく)
- ものごとの捉え方、結論、プランに対して、 妥当かどうかをクリティカルに熟考するスキル
- 複雑さの認識
- 複雑でシステム的な状況と因果的なつながりを理解し、それを活用するスキル
- パースペクティブ・スキル(視点・見通す力)
- 対照的な視点からの洞察を求め、理解し、積極的に活用す るスキル
- センス‐メイキング(意味を見出す力)
- パターンを見てとり、未知のものを構造化し、ストーリー を意識的に紡ぐことができるスキル
- 長期志向とビジョニング
- 長期志向を持ち、より大きな全体性の文脈につながるビ ジョンを描き、それにコミットメントし続ける力
3. Relating(つながりを意識する)
- 感謝
- 他の存在や世界に対し、感謝、ありがたさ、喜びの基本的 な感覚を持ってつながること
- つながっているという感覚
- コミュニティ、人類、地球の生態系など、より大きな全体 とつながっている、またはその一部であるという鋭い感覚 を持つこと
- 謙虚さ
- 自己の重要性にとらわれることなく、その場の状況が必要 としていることに応じて行動できること
- 共感と思いやり
- 優しさ、共感、思いやりをもって、他の存在、自分自身、自然とつながり、それらに関わる苦しみに対処する能力
4. Collaborating(協働する)
- コミュニケーション・スキル
- 他者の話を本当に聴く力、真の対話を育む力、自分の意見を上手 に主張する力、対立を建設的に扱う力、多様なグループに合わせ たコミュニケーションを取る力
- 共創スキル
- 多様なステークホルダー(関係する人たち)と協力関係をつく り、発展、促進させるスキルと意欲。その関係性には、心理的安 全性と真の共創という特徴があること
- インクルーシブ・マインドセットと異文化コンピテンス
- 多様性を歓迎し、さまざまな異なった見解や背景を持つ人々や集 団を受け入れ、含める意欲と能力
- 信頼
- 心を寄せて、信頼関係を築き、維持する能力
- 集団を動かすスキル
- 共通の目的に他の人たちが関わるように、ひらめきを与え、動員するスキル
5. Acting(行動する)
- 勇気
- 価値観を貫き、決断し、断固とした行動を取り、必要なら ば、既存の構造や見解に異議を唱え、破壊する能力。
- 創造性
- 独創的なアイデアを生み出し発展させ、革新をもたらし、従来のパターンを進んで破壊する能力
- 楽観性
- 希望の感覚、前向きな姿勢、意味のある変化の可能性への 自信を保ち、伝える力
- 粘り強さ
- 努力が実を結ぶのに長い時間がかかる場合でも、決意を固 め、忍耐強く関わり続ける力